コラム

Pythonの例外処理:エラーと友達になる方法

プログラミングをしていると、必ずと言っていいほどエラーに出くわします。エラーはプログラムが予期せぬ事態に遭遇し、正常に動作できなくなった時に発生します。Pythonでは、このようなエラーを「例外」と呼び、その「例外」をうまく処理する方法が「例外処理」です。例外処理をマスターすれば、エラーでプログラムが突然停止するのを防ぎ、より安定した、ユーザーフレンドリーなプログラムを作ることができます。

なぜ例外処理が必要なの?

エラーは、プログラムの実行中に様々な原因で発生します。例えば、

これらのエラーが発生すると、プログラムは途中で停止し、エラーメッセージが表示されます。これは、ユーザーにとって不親切ですし、重要な処理が中断される可能性もあります。例外処理は、これらのエラーを検知し、適切に対応することで、プログラムの停止を防ぎ、可能な限り処理を継続させることを可能にします。

例外処理の基本構文:try...except

Pythonの例外処理の基本的な構文は、try...except ブロックです。

try:
    # エラーが発生する可能性のあるコード
    result = 10 / 0
    print("計算結果:", result) # この行は実行されない
except ZeroDivisionError:
    # ZeroDivisionErrorが発生した場合に実行されるコード
    print("エラー:0で割ることはできません。")
except:
    # その他のすべての例外をキャッチする
    print("予期せぬエラーが発生しました。")

例外の種類を意識する

エラーの種類によって、プログラムの対応も変わってきます。例えば、ファイルが見つからないエラーであれば、別のファイルを試すか、ユーザーにファイル名の入力を促すかもしれません。0で割るエラーであれば、別の計算方法を検討するか、ユーザーに別の数値を入力させるかもしれません。

Pythonには、様々な種類の例外が用意されています。代表的なものをいくつか紹介します。

これらの例外の種類を理解し、exceptブロックで適切に指定することで、より的確なエラー処理が可能になります。

elsefinally ブロック

try...except ブロックには、さらに elsefinally ブロックを追加することができます。

try:
    # エラーが発生する可能性のあるコード
    result = 10 / 2
except ZeroDivisionError:
    # ZeroDivisionErrorが発生した場合に実行されるコード
    print("エラー:0で割ることはできません。")
else:
    # tryブロックで例外が発生しなかった場合に実行されるコード
    print("計算結果:", result)
finally:
    # 常に実行されるコード(例外が発生しても、しなくても)
    print("処理を終了します。")

例外処理の注意点

まとめ

例外処理は、Pythonプログラミングにおいて非常に重要なスキルです。try...except ブロックを使いこなし、様々な種類の例外を理解することで、より堅牢で、ユーザーフレンドリーなプログラムを作成することができます。エラーを恐れずに、積極的に例外処理を活用し、より自信を持ってプログラミングに取り組みましょう。



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