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Pythonデバッグ入門:バグと友達になる方法

プログラミングをしていると、必ず出会うのがバグです。バグとは、プログラムが意図した通りに動かない原因となるエラーのこと。最初はバグに出会うたびに落ち込んでしまうかもしれませんが、バグは敵ではありません。むしろ、あなたのコードを成長させるための貴重なヒントを与えてくれる友達なのです。

このコラムでは、Pythonにおけるデバッグの基本的な考え方と、具体的な方法を初心者向けにわかりやすく解説します。

1. デバッグとは?

デバッグとは、プログラム中のバグを見つけ出し、修正する作業のことです。まるで探偵のように、プログラムの挙動を観察し、手がかりを見つけ、原因を特定していくプロセスです。

2. バグの種類

バグには色々な種類がありますが、代表的なものをいくつか紹介します。

  • 構文エラー (SyntaxError): プログラムの文法が間違っている場合に発生します。例えば、括弧が閉じられていない、スペルミスがある、コロンがないなど。Pythonは親切にも、エラーが発生した場所と内容を教えてくれます。
  • 実行時エラー (RuntimeError): プログラムの実行中に発生するエラーです。例えば、存在しない変数を参照しようとしたり、0で割ろうとしたり、ファイルが存在しないのに開こうとしたりした場合に発生します。
  • 論理エラー (Logic Error): プログラムは正常に動作するものの、意図した結果とは異なる結果を出力する場合に発生します。これは、プログラムのロジックが間違っていることが原因です。一番厄介なバグとも言えます。

3. デバッグの基本的な流れ

デバッグは、以下のステップで進めていくと効果的です。

  1. 再現: まず、バグが再現することを確認します。再現しない場合は、原因を特定するのが難しくなります。
  2. 特定: どこでバグが発生しているのかを特定します。エラーメッセージをよく読んだり、疑わしい箇所を絞り込んだりします。
  3. 原因究明: バグの原因を突き止めます。コードを注意深く読み返し、何が間違っているのかを考えます。
  4. 修正: バグの原因を修正します。
  5. 検証: 修正したコードが正しく動作するかを確認します。同じ入力でテストしたり、異なる入力でテストしたりして、バグが再発しないことを確認します。

4. デバッグに役立つツールとテクニック

  • エラーメッセージを読む: Pythonはエラーが発生すると、親切にもエラーメッセージを表示してくれます。エラーメッセージには、エラーの種類、エラーが発生した場所、エラーの説明などが含まれています。エラーメッセージをよく読むことで、バグの原因を特定するヒントが得られます。
  • print文を使う: プログラムの途中で変数の値を出力することで、プログラムの挙動を把握することができます。疑わしい箇所にprint()文を挿入し、変数の値を確認してみましょう。

    def add(x, y):
        print(f"x: {x}, y: {y}") # 変数の値を出力
        result = x + y
        print(f"result: {result}") # 結果を出力
        return result
    
    sum = add(10, 5)
    print(f"sum: {sum}")
    
  • コメントアウト: 一時的にコードの一部をコメントアウトすることで、バグの原因を特定することができます。疑わしい箇所をコメントアウトして、プログラムが正しく動作するかを確認してみましょう。
  • デバッガーを使う: デバッガーは、プログラムの実行を一時停止させたり、変数の値を調べたり、ステップ実行したりすることができる強力なツールです。Pythonには、pdbという標準のデバッガーがあります。

    import pdb
    
    def divide(x, y):
        pdb.set_trace() # ここで実行を一時停止
        result = x / y
        return result
    
    try:
        answer = divide(10, 0)
        print(answer)
    except Exception as e:
        print(f"Error: {e}")
    

    このコードを実行すると、pdb.set_trace()で指定した箇所でプログラムが一時停止し、デバッガーが起動します。デバッガーのコマンドを使って、変数の値を調べたり、ステップ実行したりすることができます。

  • 単体テスト: コードの一部をテストするための小さなプログラムを作成し、独立してテストすることで、バグを早期に発見することができます。

5. 最後に

デバッグは、プログラミングスキルを向上させるための絶好の機会です。バグに出会うことを恐れずに、積極的にデバッグに取り組んでみましょう。経験を積むほど、バグを見つけやすくなり、修正も早くなります。

バグはあなたの友達です。バグと仲良くなって、より良いプログラマーを目指しましょう!





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