百日咳流行の陰に潜むデータ:Pythonで感染者数を可視化する
「子どもが感染しやすい百日咳、1週当たり集計上最多 流行に学会が注意呼びかけ」というニュースが、子を持つ親として、そして社会の一員として、私たちの注意を喚起しています。百日咳は、特有の激しい咳が続く感染症で、特に乳幼児にとっては重症化するリスクも高く、決して他人事ではありません。
ニュース記事を読み進めるうちに、ふと疑問が浮かびました。「本当に過去最多なのか?」「感染者数の推移はどうなっているのだろう?」数字の羅列だけでは、なかなか実感が湧きません。そこで、Pythonを使って、過去のデータを可視化し、今回の流行の状況を客観的に把握することを試みました。
以下に示すPythonスクリプトは、仮に百日咳の感染者数データがCSV形式で提供されていると仮定し、そのデータを読み込んでグラフを作成する簡単な例です。もちろん、実際のデータは厚生労働省などの公的機関が発表している情報に基づいてください。
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
def visualize_pertussis_cases(csv_file):
"""
百日咳の感染者数データを可視化する関数
"""
try:
df = pd.read_csv(csv_file)
plt.figure(figsize=(10, 6))
plt.plot(df['週'], df['感染者数'], marker='o')
plt.title('百日咳感染者数の推移')
plt.xlabel('週')
plt.ylabel('感染者数')
plt.grid(True)
plt.xticks(rotation=45)
plt.tight_layout()
plt.show()
except FileNotFoundError:
print(f"エラー:ファイル '{csv_file}' が見つかりません。")
except KeyError:
print("エラー:CSVファイルに必要なカラム('週', '感染者数')が含まれていません。")
except Exception as e:
print(f"予期せぬエラーが発生しました:{e}")
def main():
"""
メイン関数
"""
csv_file = 'pertussis_cases.csv' # CSVファイル名を指定
visualize_pertussis_cases(csv_file)
if __name__ == "__main__":
main()
このスクリプトを実行するには、pertussis_cases.csv
という名前のCSVファイルを用意する必要があります。CSVファイルの中身は、例えば以下のような形式です。
週,感染者数
2023-01,10
2023-02,15
2023-03,20
2023-04,30
2023-05,45
2023-06,60
2023-07,75
2023-08,90
2023-09,100
2023-10,120
2023-11,150
2023-12,180
2024-01,200
2024-02,220
2024-03,250
2024-04,280
2024-05,300
このスクリプトは、pandas
ライブラリを使ってCSVファイルを読み込み、matplotlib
ライブラリを使ってグラフを作成します。グラフは、週ごとの感染者数の推移を示し、データの可視化によって、流行の状況を直感的に理解することができます。
今回のニュースが示唆するように、百日咳の流行は深刻な問題です。しかし、データに基づいた客観的な分析を行うことで、より適切な対策を講じることができます。今回のPythonスクリプトは、そのための第一歩です。
より詳細な分析を行うためには、年齢別の感染者数、地域別の感染者数、ワクチンの接種率などのデータを組み合わせる必要があります。これらのデータを活用することで、より効果的な予防対策を立てることが可能になります。
私たちは、今回の流行を単なるニュースとして捉えるのではなく、データを活用して現状を把握し、未来の感染症対策に役立てていくべきです。そして、一人ひとりが感染予防に努め、大切な子どもたちを守っていきましょう。
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