高速データ処理の鍵、Pythonライブラリ「Polars」を学ぼう
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【Yuki】
Hirokiくん、こんにちは。今日はPythonでのデータ分析において、最近とても注目されている「Polars」というライブラリについてお話ししようと思います。
データ分析といえばPandasが有名ですが、Polarsはそれに代わる、あるいはそれ以上に強力な選択肢になるかもしれないツールなんです。
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【Hiroki】
Yukiさん、こんにちは!Polars、名前は聞いたことがあります。でも、Pandasで十分なんじゃないかなって思っちゃうんですけど……。
Polarsを使うと、何かいいことがあるんですか?
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【Yuki】
ふふ、そうですよね。慣れているものが一番使いやすいのは分かります。
でも、扱うデータの量が大きくなってくると、Pandasだと処理に時間がかかったり、メモリが足りなくなってエラーが出てしまうことがあるんです。
Polarsは、そんな悩みを解決するために生まれた「高速」で「メモリ効率が良い」ライブラリなんですよ。
Polarsがなぜ速いのか
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【Hiroki】
「高速」っていうのは、具体的にどうしてなんですか?
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【Yuki】
大きな理由は2つあります。一つは、PolarsがRustという非常にパフォーマンスの高い言語で書かれていることです。
もう一つは、「並列処理」を最大限に活用するように設計されているから、だと思います。
最近のコンピュータはCPUのコアがたくさんありますが、Polarsはそれを余すことなく使ってデータを処理してくれるんです。
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【Hiroki】
なるほど、最新のパソコンの力を引き出せる設計になっているんですね。
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【Yuki】
ええ、そうなんです。わたしは、誰かの役に立つために開発された、こういう効率的で小さなツールの話を聞くと、なんだか心が温かくなるというか……応援したくなってしまうんです。
Polarsも、データ処理に困っている誰かのために、一生懸命計算を効率化しているんだな、と感じます。
Polarsのインストールと準備
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【Hiroki】
僕もその効率の良さを体験してみたいです!まずはどうすれば使えるようになりますか?
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【Yuki】
インストールはとっても簡単ですよ。ターミナルやコマンドプロンプトで、いつものようにpipを使えば大丈夫です。
pip install polars
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【Yuki】
これだけで準備完了です。実際にコードを書くときは、慣習として pl という名前でインポートすることが多いですね。
import polars as pl
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【Hiroki】
Pandasが pd だから、Polarsは pl なんですね。覚えやすいです。
データの作成と基本操作
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【Yuki】
まずは、簡単なデータを作って動かしてみましょう。Polarsではデータを「DataFrame」という形式で扱います。
import polars as pl
# データの作成
df = pl.DataFrame({
"名前": ["Hiroki", "Yuki", "Mei", "Tanaka"],
"年齢": [17, 22, 25, 20],
"スコア": [85, 95, 80, 70]
})
print(df)
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【Hiroki】
お、見た目はPandasと似ていますね。
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【Yuki】
そうですね。でも、中身の仕組みは結構違うんです。
例えば、特定の条件でデータを絞り込む「フィルタ」や、特定の列を選ぶ「選択」という操作を見てみましょう。
Polarsでは、「Expression(式)」という考え方を使います。
# 年齢が20歳以上の人を抽出して、名前とスコアの列だけを表示する
result = df.filter(
pl.col("年齢") >= 20
).select([
"名前",
"スコア"
])
print(result)
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【Hiroki】
pl.col("年齢") という書き方をするんですね。
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【Yuki】
はい。これがPolarsの特徴で、「どの列に対してどんな操作をするか」を明確に記述するんです。
この書き方をすることで、Polarsは内部で「どうすれば一番効率よく処理できるか」を計画できるようになるんですよ。
重要なコンセプト:EagerとLazy
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【Hiroki】
「効率よく処理する計画」……ですか?
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【Yuki】
ええ。ここがPolarsの面白いところなのですが、Polarsには「Eagerモード」と「Lazyモード」の2つがあります。
今までのコードは「Eager」といって、命令した瞬間に計算が実行されるものでした。
でも、本当の力を発揮するのは「Lazy(怠惰)」モードなんです。
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【Hiroki】
怠惰……なんだか僕みたいですね(笑)
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【Yuki】
ふふ、そんなことないですよ。でも、この「怠惰」はとても賢いんです。
Lazyモードでは、命令を受け取ってもすぐには実行せず、「どんな処理が必要か」という実行計画をまず作ります。
そして、最後に「結果を出して」と言われたときに、最も効率的なルートで一気に計算するんです。
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【Hiroki】
例えば、どんなふうに効率的になるんですか?
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【Yuki】
例えば、「100万行のデータから特定の列だけを選んで、さらに条件で絞り込む」という処理を考えてみてください。
普通にやると、100万行全部をメモリに読み込んでから処理しますが、Lazyモードなら「あ、この条件なら最初から必要な列だけ読み込めばいいな」とか「このデータは読み込まなくていいな」と判断して、メモリの使用量を劇的に減らしてくれるんです。
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【Hiroki】
それはすごいですね!どうやって書くんですか?
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【Yuki】
基本的には、lazy() というメソッドを呼び出すだけです。そして最後に collect() と書くと、溜めていた計算が実行されます。
# Lazyモードでの実行例
lazy_df = df.lazy()
query = lazy_df.filter(
pl.col("年齢") > 20
).select([
pl.col("名前"),
pl.col("スコア") * 1.1 # スコアを1.1倍にする
])
# ここで初めて計算が実行される
final_result = query.collect()
print(final_result)
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【Hiroki】
collect() を呼ぶまでは、計算のレシピを作っているようなイメージですね。
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【Yuki】
その通りです。とっても分かりやすい例えですね。
大規模なCSVファイルを読み込むときも、pl.read_csv の代わりに pl.scan_csv を使うと、最初からLazyモードで読み込みを開始できるので、メモリを節約できます。
Expression APIの便利さ
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【Hiroki】
さっきの pl.col を使った書き方、他にもいろいろできるんですか?
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【Yuki】
はい、とっても柔軟ですよ。例えば、複数の条件を組み合わせたり、新しい列を作ったりするのも得意です。
with_columns というメソッドを使ってみましょう。
# 新しい列を追加する
df_with_status = df.with_columns([
# 年齢が20歳以上なら「大人」、そうでなければ「未成年」という列を作る
pl.when(pl.col("年齢") >= 20)
.then(pl.lit("大人"))
.otherwise(pl.lit("未成年"))
.alias("区分")
])
print(df_with_status)
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【Hiroki】
pl.when().then().otherwise() ……まるで英語の文章みたいで読みやすいです!
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【Yuki】
そう言ってもらえると嬉しいです。
プログラミングって、後で読み返したときに何をしているか分かりやすいのが一番だと、わたしは思います。
複雑な条件も、このExpression APIを使えばすっきりと書けるはずです。
データの集計(Group By)
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【Hiroki】
データの集計もやってみたいです。例えば、区分ごとの平均スコアを出すとか。
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【Yuki】
もちろんできますよ。group_by(以前のバージョンでは groupby でしたが、現在は group_by が推奨されています)を使います。
# 区分ごとに集計する
summary = df_with_status.group_by("区分").agg([
pl.col("年齢").mean().alias("平均年齢"),
pl.col("スコア").max().alias("最高スコア"),
pl.len().alias("人数") # その区分のデータ数
])
print(summary)
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【Hiroki】
agg の中で、平均とか最大値をまとめて計算できるんですね。
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【Yuki】
はい。しかも、これらの集計はすべて並列で行われるので、データ量が多くてもとても速いんです。
Polarsの内部では、データが効率よく分割されて、複数のCPUコアが協力して計算を終わらせてくれます。
……なんだか、みんなで協力して一つのものを作り上げているみたいで、少し素敵だと思いませんか?
Pandasとの違いで注意すべき点
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【Hiroki】
だんだんPolarsを使いたくなってきました。でも、Pandasから移行するときに気をつけることはありますか?
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【Yuki】
そうですね、いくつか大切な違いがあります。
まず、Polarsには「インデックス」という概念がありません。
Pandasだと行に名前や番号がついていて、それを使ってアクセスすることがありましたが、Polarsは常に「列」ベースで考えます。
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【Hiroki】
インデックスがない……。最初は少し戸惑うかもしれませんね。
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【Yuki】
かもしれません。でも、インデックスがないおかげで、データの並び替えや結合が予測しやすく、高速になっているという側面もあるんです。
どうしても行番号が必要なときは、with_row_count() (新しいバージョンでは with_row_index())を使えば、列として行番号を追加できますよ。
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【Hiroki】
なるほど。他にはありますか?
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【Yuki】
あとは、データの型にとても厳しいところですね。
Pandasは少し曖昧でもよしなに処理してくれますが、Polarsは整数型と浮動小数点型を混ぜて計算しようとするとエラーになることがあります。
でもそれは、バグを未然に防いでくれる優しさだ、とわたしは捉えています。
型を明示的に変換するときは cast を使います。
# 整数型の列を浮動小数点型(Float64)に変換する
df.with_columns(
pl.col("年齢").cast(pl.Float64)
)
実践的なデータ加工の例
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【Hiroki】
実際のデータ分析では、もっと複雑なことをしますよね。例えば、欠損値があったりとか……。
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【Yuki】
そうですね。実世界のデータは、少し恥ずかしがり屋というか……完璧な形をしていないことが多いです。
欠損値の扱いや、文字列の操作もPolarsならスムーズですよ。
# 欠損値を含むデータ
df_na = pl.DataFrame({
"名前": ["A", "B", "C"],
"値": [10, None, 30]
})
# 欠損値を0で埋める
df_filled = df_na.with_columns(
pl.col("値").fill_null(0)
)
# 文字列の操作
df_name = df.with_columns(
pl.col("名前").str.to_uppercase().alias("大文字の名前")
)
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【Hiroki】
.str や .fill_null など、直感的な名前のメソッドが多いので助かります。
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【Yuki】
ふふ、良かったです。
Polarsはドキュメントも充実しているので、分からないことがあっても調べやすいと思います。
公式の User Guide は、とても丁寧に解説されていますよ。
Polarsを使ってみたくなったら
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【Hiroki】
Yukiさん、ありがとうございます。Polarsのこと、少しずつ分かってきた気がします。
これから大きなデータを扱うときは、積極的にPolarsを使ってみようと思います。
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【Yuki】
それは素敵な心がけだと思います。
もちろん、小さなデータや、これまで使い慣れたPandasのコードを無理に変える必要はありません。
でも、もし「処理が重いな」と感じたり、新しい技術に触れてみたいなと思ったら、ぜひPolarsを思い出してあげてください。
きっと、Hirokiくんの助けになってくれるはずです。
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【Hiroki】
はい!まずは自分のPCにあるCSVファイルで、Lazyモードの速さを試してみますね。
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【Yuki】
ええ、ぜひ試してみてください。
もし途中で迷ってしまったら、またいつでも聞いてくださいね。
わたしはいつでもここにいますし……夜なら、もっと集中してお手伝いできるかもしれません。
データの世界は広くて少し複雑ですが、一歩ずつ進んでいきましょう。
参考資料
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【Yuki】
より深く学びたいときは、以下のサイトを参考にしてみてくださいね。
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【Hiroki】
ありがとうございます!さっそくブックマークしておきます!
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【Yuki】
はい。……あ、Hirokiくん、あまり夜更かししすぎないように気をつけてくださいね。
(わたしは夜の方が元気なんですけど……それは内緒です)
それでは、今日の講義はおしまいです。お疲れ様でした。
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【Hiroki】
お疲れ様でした!またよろしくお願いします!
この記事では基礎を解説しましたが、実務においては「もっと複雑なデータを扱いたい」「独自のシステムに組み込みたい」といった、個別の課題に直面することも多いはずです。
「自分で書く時間は最小限に抑え、プロの品質でツールを完成させたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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